ラボ訪問 小林 翔 特任准教授
教師自身が授業を楽しみ、生徒が楽しめる授業づくりを
多文化教育系(初等教育部門)
小林 翔 特任准教授
大阪府のご出身ですが、なぜ東京都の教員に?
A.「新しい場所での人生は楽しそう!」という気持ちが強くなったからです。
ChangeはChance。大阪で大学院まで進み、卒業と同時に東京都の教員になりました。大阪を出ようと思ったのは「新しい場所での人生は楽しそう!」という気持ちが強くなったからです。就職は新しい一歩を踏み出すチャンスだと思っていましたし、生まれ育った場所にいれば快適ですが、ずっとそのままでは変化がないかなと。ちょうど大学院の恩師が東京に戻るということで、東京都の教員採用試験を受けることに決めました。11年間、東京都の高校と中学の英語科教員として働いた後、茨城大学の教員になりました。
大阪に戻ろうと思った理由は?
A.大阪でも教員養成に携わりたいと考えていたからです。
いつかは大阪に戻りたいという気持ちはあり、茨城大学で教員養成を担当していたので、大阪でも教員養成に携わりたいと考えていました。そんな折、2020年から小学校での英語が必修化され、本学初等教育部門の教員募集のタイミングもあったので、これはと思って応募しました。中学?高校の現場経験があり、大学教員として小学校教育にも携わってきたので、まだ専門家が少ない小学校英語教育という領域で力を発揮できるのではないかと考えました。
本学の学生の印象は?
A.とても熱心に学んでいるなという印象です。
例えば模擬授業をするときも、いかに楽しく、英語が身につく授業を作るかということを一生懸命考えているのが伝わってきます。私は日ごろから、「教師自身が楽しんでいないと、児童は誰も聞いてくれないよ。仲間と意見を言い合いながら模擬授業を作るということを楽しめたら、教師になってからも授業準備を楽しめるよ」と学生に話しています。先生が楽しんでいれば、それが児童にも伝わりますから。もちろん私自身も授業するのを楽しんでいます。
現在の研究内容は?
A.ICTを活用した英語のスピーキング授業です。
きっかけは、英語教育を推進している中高一貫校に赴任した際、当時としてはかなり先駆的なオンラインによる英語教育の取り組みの担当になったことでした。生徒全員に一人ずつ講師がつき、タブレット端末を通して一対一で英会話をするので、グループ交流や全体での発表ではなかなか発言しづらい生徒も思い切って話せました。また、オンラインなので実際に講師を招いたり会場を用意したりする必要がなく、授業にも組み込みやすかったです。これは良い手法かもしれないと考え、授業実践と組み合わせて研究を始めました。ただ、やはり継続して毎時間講師を何十人も集めるのは簡単ではないですし、一対一の会話だけが全てでもありません。そこで現在は、例えば日本と海外の教室をオンラインでつないで グループ対抗のコミュニケーションゲームをしたり、動画やコメントを共有できるアプリケーションなどを使って、リアルタイムの会話とはまた違う非同期型のコミュニケーションを図ったりと、さまざま なICTツールの活用方法とその効果を研究しています。
座右の銘はありますか?
A.「Where there is a will, there is a way.」
これは英語の有名なことわざで、日本語でいう「精神一到何事か成らざらん」という言葉に近いですね。もちろん解釈は人それぞれですが、「これがやりたい、がんばりたい、という強い気持ちを持って進んでいけば、きっと道は開ける」と私は信じています。
趣味や息抜きは?
A.もともと体を動かすのが好きで、特にマリンスポーツが小学生の頃から大好きでした。
スノーケリング、ダイビング、釣り、カヤックなどいろいろ なスポーツをしてきて、今はもっぱらサーフィンです。スケートボードや、マウンテンバイクも小学生からやっていますし、ジムでの筋トレやランニングなども継続しています。食べることも好きなので、ビュッフェ巡りが大好きですね。海外ドラマを観ながらカフェラテを飲み、チョコレートを食べるのも、至福のひと時です。
(2023年5月取材)
※掲載内容はすべて取材当時のものです。