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教員編

内定者座談会<教員編><企業?公務員編>

内定が決まった3人が語る、教員採用試験対策とコロナ事情。

学生3人がカメラに向かってファンディングポーズを取っている写真

森本 洸太(もりもと こうた) 学校教育教員養成課程中等教育専攻英語教育コース 内定先:兵庫県高等学校教諭(英語)

福井 陽香(ふくい はるか) 学校教育教員養成課程中等教育専攻音楽教育コース 内定先:大阪府豊能地区中学校教諭(音楽)

木村 哲士(きむら さとし) 学校教育教員養成課程小中教育専攻社会科教育コース 内定先:大阪府小学校教諭?中学校教諭(社会科)※

※大阪府「小中いきいき連携」での採用

教員採用試験対策を始めた時期

森本 高校の英語の教員採用試験(以下、教採)の出願に、英検2級以上の資格が必要だったので、英検準1級の勉強を3回生の1月頃に始めました。それをきっかけに、教採の教職教養や一般教養の勉強も同時並行で進めていきました。

福井 私は、サークルを引退するタイミングで参考書を買って、3回生の12月ぐらいに本格的に始めました。音楽の実技試験は、範囲が広いことを見据えて、早めに取り掛かりました。あと、一般教養に関わってくる数学とかも、その時期に一からやり直していきました。

木村 私は、大学推薦で教採を受けようと決めていたので、3回生の3月の推薦者選考に向けて1月頃から、小論文を書く練習と推薦面接の対策を始めました。推薦面接は受ける人が少なくて、大学推薦で教採に合格している先輩に話を聞くところから始めました。

おすすめの勉強、練習方法

木村さんの写真

福井 勉強では、まずは参考書を見て何が出るかの傾向を考察してから、何を勉強する必要があるかを絞るようにしました。例えば、教職教養の中でも心理と教育史はあまり出ないとか、自分なりに整理してから取り掛かりましたね。あとは、面接練習で聞かれた内容はノートにまとめて、次に聞かれたときは確実に答えられるように一人で振り返ることがおすすめ。そのおかげで、本番でも落ち着いて答えられました。

森本 勉強は、配点の割合で勉強時間を配分して、かつ得意な科目よりも苦手な科目に時間を割いて、なるべく効率的に取り組んでいました。英語については、大学入試の過去問を解いたり、他の都道府県の過去問を解いたりしながら、自分の中で少しずつ解き方を作り上げていきました。面接練習では、一緒に練習している学生の受け答えを聞いて、「その言い回し使おう」とか「自分はこの要素を加えよう」というように、色々な人から学んでいました。

福井 やってた、やってた。色んな専攻の人と一緒にするから、他の人の発言とか聞いていると、「そういう考え方もあるんだ」ってすごく参考になりました。

森本 それぞれの専攻によって言えることが違うから、自分に足りていない知識とかにも気づけますよね。色んな人の意見を聞くことで、自分の言いたいことも推敲できた感じです。

木村 私は、小学校から今まで頑張ってきたことなど自分の半生を振り返るところから始まり、友達や家族に自分の強みや弱みを聞いて、自分を外から捉え直すような自己分析をしました。これは、本当に早いうちから是非やってみてください。社会に出てから、教員になってから、社会や子どもたちに還元できる自分の強みを知ることにも繋がります。

コロナ禍の教採ってどうなん?

福井さんの写真

木村 対策を始めるときから教採本番まで、ずっとコロナ禍だったけど、何か印象に残っていることはありますか? 私はあえて言えば、最初の面接練習で話している最中にマスクがずれることが気になって、面接に適したマスク選びをしたことですね。

福井 え!すご!! おすすめのマスクは?

木村 人それぞれ話し方や顔の輪郭も違うので、ぜひ自分だけの面接用マスクを選び抜いてほしいです。一方で、「マスクを外してもいいですよ」と言われる場合もあるので、面接練習では、マスクありとマスクなしの両方の練習をしといた方がいいですね。

森本 それで言うと私は、マスクを取ってフェイスシールドを着けた状態で、英語でスピーチした試験が印象的です。今までフェイスシールドを着けて練習したことがなかったから、マスクなしで表情を作ったり、英語でスピーチしたりするのに戸惑いました。

福井 わかる。私もマスクを外して音楽の実技を受けましたが、当日着ていたスーツにポケットがなくて「どこに入れておこう」となって、慌ててシャツとスカートの間に差し込みました。後輩たちには、取ったマスクをどうするかまで考えておくよう伝えたいです。あとはコロナ禍で、大学で友達に会う機会が少なかったから、LINEやメールで情報共有するのが大変で、面接練習もZoomでしていたことも印象的ですね。

どうやって息抜きしてた?

木村 教採本番までかなり長い道のりだけど、モチベーション維持や息抜きとかってどうしていましたか? 私は、行き詰まったときはYouTubeをよく見ていました。同年代の人が、教採や就活で使う自分の一分間自己PRを載せてくれていて、今まで見えてなかった、自分の強みや良い言い回しを収集していました。もちろん、全く関係のない動画を見ているときもあるけど。

森本 YouTubeには、教採を受けた人や実際教員だった人が結構動画を載せてくれていますよね。同じように勉強で苦労している話とか、逆に教員になったときにこんな楽しさがあるよっていう話を聞いて、次の勉強や練習の活力にしたり、気持ちが楽になったりしました。

木村 あとは、悩んだり行き詰まったりしたら、一人で考えずに人と話す。まずは行動するっていう意味でも、とりあえず大学に来る。

福井 とりあえず大学に来るの、本当に大事。

森本 大教は先生になりたい人がいっぱいいるから、大学に来ると初めて会う同学年の人でも、同じように頑張っているんだなって思います。みんな一緒に『チーム大教』で教採に立ち向かっているんだなって感じたら、もうちょっとやってみようって気持ちになれました。

福井 私も筆記に面接に実技に、って根詰めていたらしんどくなるから、毎日時間を決めて、空いた時間には趣味のダンスをするようにしていました。試験にはないけどフルートも。あとは、周りの友達や家族に話を聞いてもらったり、一緒に教採に向けて勉強している友達と話したりすると、また頑張ろうって気持ちになれるから、本当にコミュニケーションは大事。コロナ禍では特にそう思います。

面接試験について

森本さんの写真

木村 皆さんは面接試験で回答に困った質問とか、印象に残っている質問はありますか?

福井 試験本番じゃないんですけど、練習で「道徳で多様性を育てたい」という発言をした際に、「多様性を育てるために、道徳の教材で例えば何を使いますか」って聞かれて、道徳の教科書を全く覚えてなかったし、具体的な教材まで考えたことがなかったから全く答えられませんでした。そこで、もっと色んな分野を勉強すべきだなって気づく良いきっかけになりました。

森本 私は、場面指導のときの追質問が印象的でした。校外での生徒の行動に対するクレームがあったときの指導で、練習どおりに答えることができたんですが、そこで「自分たちはそんなつもりがなかった、と生徒が主張したらどうするか」という追質問があったときは焦りました。でも、面接練習でキャリア支援センターの先生に言われたことを思い出して、「生徒の気持ちに寄り添う」ことを意識して考えた自分の対応を答えました。面接官の表情は終始変わらず、手ごたえを感じないこともありましたが、自分を信じ抜きました。

福井 それを聞いて思い出しましたが、ロールプレイでも、面接官が保護者役になって教員役を問い詰めるようなパターンもあるらしいから、めげないことが大切だなって思います。

木村 自分の答えたことに「これできなかったらどうするの」とか、「こんなときはどうするの」と矢継ぎ早に聞かれたら答えに迷うことありますよね。

森本 絶対ここは大事にする、という自分の芯がぶれなかったら、迷わずに伝えられるかなって、本番で思えたかな。

福井 あとは表情ですよね。困るような質問をされたときでも、それを表情に出さない。自信を持って答えることができれば大丈夫。

木村 私は「グローバル化が?」と答えた際に、「じゃあ、グローバル化と国際化の違いは何ですか?」と聞かれて、自分の中で言葉の定義が曖昧で勉強不足だったことを痛感しました。自分がこう答えようと考えていることは、その言葉の定義や、似た言葉の意味を確認した方がいいです。面接は事前の準備が一番大事で、成功の9割9分を握っていますよね。

キャリア支援センターを活用せよ!

木村 皆さんは、キャリア支援センターを活用しましたか?私は書類の提出期限のこととかで不安になるたびに、相談に行ってました。

福井 木村さんが誰よりも相談に行って、「これ大丈夫ですか」「あれいけてますか」って聞いて、職員さんが「大丈夫やって!」と言ってくれているのを見ていました(笑)

木村 とても親身になって話を聞いて、色々と教えてくださるから、活用しないともったいないなって思います。

森本 面接練習の機会もたくさん作ってくれるから、行かなきゃ損ですよね。試験の1週間前に、キャリア支援センターの先生方が毎日練習に付き合ってくださって、喋り方や、話の展開の仕方など、事細かに教えてくれました。そのおかげで、あまり緊張せずに本番を迎えることができました。経験を積んでいる先生方がいらっしゃるから、本当にサポート手厚いな、という印象です。

福井 私は、受験する自治体ごとに学生同士で教採対策を行う「教採カフェ」で、よくキャリア支援センターを使っていました。豊能地区は集団面接があるので、教採カフェのメンバーでとにかくたくさん練習しようと決めて、キャリア支援センターに相談したら、時間と場所と先生を調整してくれて、とても親切にしてもらいました。

木村 自治体ごとの説明会に行ったときに、その自治体を受験する学生同士を繋いでくれることが本当にありがたいですよね。同じ目標に向かう仲間が教採カフェにいて、常に一緒に面接練習ができたことが、教採合格に生きたなと思います。

 

メイキングムービー


(2022年2月取材)
※掲載内容はすべて取材当時のものです。

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