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理論と実践を結ぶ 教育実習

理論と実践を結ぶ教育実習

 大阪教育大学では、実践的指導力を育成するため、4年間積み上げ型教育実習を行っています。
 平成29年度入学生からは、新たに小中学校へ学生を派遣する「学校インターンシップ」を開始。「大学で学ぶ理論」と「現場での実践」とを結びつけ、深く子どもを理解し、教職に求められる社会的要求に応え得る知識と技術を修得します。

4年間積み上げ型教育実習

学校で実際に授業をする基本実習を中心に、学校インターンシップで基本実習の準備や、そこで得た成果や課題をさらに発展させます。

1回生から4回生の実習のカリキュラムを図式化したもの

※ 初等教育教員養成課程(小学校教育専攻夜間コース)は、5年コースのため実施年次が異なります。
※ 教育協働学科を除く。
※ 所属する専攻や回生によって、必修選択の別や開講科目が異なります。
※ 併修実習は、卒業要件以外の免許状を取得する場合に履修

学校インターンシップ

生徒とやりとりを行う実習生の様子

 平成30年2月から、小中学校へ学生を派遣する「学校インターンシップ」を授業の一環として行います 。学校現場において教育活動や校務、部活動などの支 援や補助業務を体験することで、教員の多岐にわたる職務を知り 、子どもについて理解を深め、基本実習を補完することを目的としています。また学校現場をただ経験するだけでなく、大学で学んだ理論を現場に当てはめてみる、応用して現場でおきている問題の解決を試みるなど、理論に裏打ちされた実践力を養うことをめざします。
 大阪、兵庫、奈良の各自治体の教育委員会に協力を呼びかけ、学生自身の居住地域やその近隣の小中学校においてインターンシップを行います。近い将来その地域の教師となって地域の学校教育を担う人材の育成をめざします。

※ 第二部(初等教育教員養成課程(小学校教育専攻夜間コース))では、平成14年より開講しています。

INTERVIEW

教育実習担当必威体育補佐 石川 聡子教授(理科教育講座)

教育実習担当必威体育補佐 石川 聡子教授(理科教育講座)

 基本実習は、大学で学んだことが現場の子どもたちの前で通用するのかを試す場です。たとえ実習校で上手くいかないことがあっても、大学に持ち帰って今後の自分の課題にしてほしい。多くの学生は 基本実習を終えると 、教員になりたいという思いを強くします。今年度からは事前?事後指導の一環として、基本実習を控えた2回生が、3回生から経験談を聞くグループワークを行いました。学生同士で交流することで、より具体的なイメージを持つことができました。
 また、授業の一環として小?中学校で教員の補助などをする「学校インターンシップ」を開始します。将来教員になると決めている人はもちろんですが、迷いがある学生にこそ参加してほしい。 1回生の10月に説明会があり、早ければ2月から学校での活動を開始します。早いうちから学校現場を体験することで、教職へのモチベーションを高め、理想の教師像を持ってほしい。教職以外の道に進む人も、将来設計をはっきりさせて、4年間を有意義に過ごせます。
 今後も大学、学校現場、教育委員会の連携を密にしながら、学校インターンシップと教育実習の接続など実習改革に取り組みたいです。

INTERVIEW

学校教育教員養成課程 理科教育専攻3回生 向井秀介

基本実習のとある一日のスケジュール

向井秀介(学校教育教員養成課程 理科教育専攻3回生)

 1カ月の実習を終えて、楽しかったというのが一番強い思いです。もともとは高校教員志望で、中学生は子どもの発達段階としては一番難しい時期と思っていたので敬遠していました。でも中学校の先生もいいなと今は迷っているくらいです。
 課題も浮き彫りになりました。クラス指導では、生徒同士がもめた時、生徒の自主性に任せて解決を見守るのか、介入するのか、タイミングや程度がわからず難しいなと感じました 。授業では、理科の面白さを感じてもらいたいと化学実験をしました。生徒には 終始わ いわいとした雰囲気で授業を楽しみ、理科を好きになってもらいたいと思い、指導案を作 っていました。でも、授業を見ていただいた先生からは「もっと 緩急をつけた授業を」との意見を多くもらいました。特に実験の時は、気の緩みが事故に繋がることもあるからです。理想と現実のギャップを感じました。
 今後は、実習ではないのですが、出身高校で授業観察や先生の補助などをしに行く予定です。高校や他の公立の中学校も見てみたいと今は強く思っています。

白衣を着て授業をする向井さん

(2017年9月取材)
※掲載内容はすべて取材当時のものです。

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